日常生活の中で仏教を学ぶ

日常生活の中で仏教を学ぶことについて綴っていきます

在家のまま仏教を学ぶ

本格的な仏教の修行というと、出家して世俗との縁を絶つというイメージがあります。

しかし、現実的には、それはなかなか難しいものです。また、いまの世の中では、完全に俗世とのつながりを絶つことも難しいでしょう。


では、現実に生活があり、家族がある中で仏教を学ぶというのは無理なのかと言えば、もちろん、そんなことはありません。仏教系の大学もありますし、通信教育で学ぶこともできます。

ただ、仏教の修行を行うということになると、なかなか難しいのではないかと思います。お寺で座禅の会のようなものに参加するというのも一つの方法かもしれませんが、やはり独学では厳しいというのが現実です。仏教の思想や哲学を教えてくれる場は、意外と少ないのです。

 

私は昔入学試験を受けて仏教系大学通信制で学んでいたこともあったのですが、自分で時間を作ってテキストを読み、レポートを提出するという作業の負担が大きく、結局は休学、そして期限が過ぎて退学という流れになってしまいました。学べたことは貴重な経験でしたが、修行という意味では、いま考えればあまり実にならなかったと思います。

しばらくして、維摩会の「仏教哲学講義」を受け、仏教の全体と実際の修行について学ぶことができました。特定の宗派の教えということではなく、多くの経典や哲学について学ぶことができ、仏教全体への理解を深められたのは、有難いことでした。
何より、日常生活の中で修行するということを教えて頂けたのは重要でした。私は仏教を学びたいと思いつつも、修行はやはり出家しなければ行えないとどこかで考えていたのですが、それが単なる思い込みであったことを教えて頂けました。

 

最近、仏教についての書籍やネットの情報が増えているのを感じます。仏教が遠い昔の教えではなく、現代に生きる人たちにも役立つ教えであるからだと思います。様々な矛盾を抱えて生きなくてはならない現代人は、仏教の智慧に触れることによって、もっと意味のある人生を送ることができるのだと思います。

 

仏教経典の中でも、維摩経は在家をテーマとしているので、在家の人は一読して損はないと思います。